心臓病の予防法は?
質問
うちは、シーズが4頭いるのですが、11歳の子が1年半ぐらい前に心臓病と診断されました。
最初は、咳がひどかったのですが、友人に手作り御飯の話を聞き、手作り御飯に変えたら、咳が収まってきました。
小型犬は心臓病になりやすいと聞きましたが、今のところ1頭だけです。
でも、他の子もそのうちなってしまうんではないかと心配です。
予防法、アドバイス宜しくお願いします。
解答
ご質問ありがとうございます。
それでは、心臓病の予防についてお話ししたいと思います。
恐らく気になっている方も多いと思いますので。
まず、生まれつきの心臓の奇形を含めると話が広がり過ぎますし、
フィラリア症は予防薬で予防出来ますから、それらは省きます。
ですから、犬の心臓病のほとんどを占める僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)や、心筋症などのポピュラーな心臓病についてのお話しという事で進めます。
これらの心臓病を予防するにはどうしたらいいか?
答えは、「現在のところ不明」です。
なぜなら、病気の原因が分かっていないからです。
原因が分からないので、対策の打ちようがありません。
ですから予防も難しいですし、
治療も原因を取り除くのではなく、心臓の負担を減らして悪化を遅らせるという方針になります。
これが、公式見解です。
「えーーーー?!」という不安の声が聞こえてきそうです。
そのため、公式でない見解もお伝えしたいと思います。
ここからは公式見解ではありません。
つまり、どの獣医さんに聞いても「その通りだ」と言うとは限らないレベルのお話しです。
そういうつもりでお聞き下さい。
まず、歯磨きを個人的には強くオススメします。
僧帽弁閉鎖不全症や心筋症の原因であると証明はされていませんが、
細菌が歯の付け根から侵入して心臓まで到達する事があるのは事実なようです。
特に、心臓病を発症するような年齢になっていると、
心臓に負けず劣らず歯もとんでもない状態になっている子を沢山見ます。
もし何かやれる事を!とおっしゃられるのであれば、
僕はまず歯磨きからオススメしています。
さて、細かいテクニックを先に話してしまいましたが、
実はもっと大切な考え方(だと伊藤が感じているもの)があります。
「心臓病の予防法は?」というテーマでお話しをしていますが、
本来、予防というのは「○○病はこうで、△△病はこう」というものではありません。
健康的な生活を送る事
これが、心臓病だけでなく全ての病気に対する予防になるはずです。
ここで言っている健康的な生活というのは、
人ならば「衣・食・住」や、精神面が関わってくるものだと思います。
これらをより良くしていくという事です。
まあ、犬には「衣」はあまり関係ないので、
食・住・精神面
が大事になります。
食べるものと、住む環境、心の問題ですね。
これらは足し算と言うより、掛け算で結果が出ます。
極端な例を挙げると、
- 最高の食事 × 最高の環境 × (飼い主が)不安だらけ
- ひどい食事 × 最高の環境 × (飼い主が)最高の精神状態
のようなケースでは、
一部でどんなに頑張っても思うような結果は得られにくい訳ですね。
しかも、最高の食事ですとか、最高の環境ですとか、最高の精神状態ですとか、
そんなものはこの世に存在しません。
ですから、そんなに難しく考えず、
愛犬にとって快適かつ健康的な暮らしを「意識する」ところからスタートしては?
と僕からはオススメさせて頂きます。
以上、非公式な伊藤の見解でした。
例によって解釈は人それぞれです。よろしかったら参考になさって下さい。
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