薬の飲ませ方
薬の飲ませ方は大きく分けて、
- ごはんと一緒に食べさせる
- 薬だけ飲み込ませる
の二つがあります。
もちろんごはんと一緒に食べてくれるのであれば、それに越した事はありません。
一番楽チンですし、愛犬にもストレスがかかりません。
「ウチの子は何でも食べます」というような子の場合は薬を飲む事に関しては苦労知らずです。
逆にもともと食ムラがあるような子や、日頃からおやつばっかり貰って、ごはんをあまり食べないような状態になっていると苦労するかもしれません。
ごはんと一緒に食べさせる
繰り返しになりますが、
ごはんが大好きで、ごはんに混ぜておけばそのままガツガツ食べてしまうような子の場合は苦労がありません。
錠剤であれ、粉薬であれ、そのまま混ぜてしまって大丈夫です。
一方、
ごはんを食べるには食べるが、ムラがあったり、薬を避けてしまう子の場合は要注意です。
粉薬をまぶしておいても、途中で食べるのをストップされてしまうと薬も残ってしまいます。
そんな子には少々、作戦を立てる必要があります。
薬をごはんと一緒に食べさせるため、良く使う作戦としては、
<錠剤の場合>
- ごはんで団子を作る
↓ - その中に錠剤を入れる
↓ - まずこの団子から食べさせる
↓ - 残りのごはんを食べさせる
<粉薬の場合>
- 愛犬の好物を少量用意する
↓ - そこに薬を混ぜて、まず全部食べさせる
↓ - 残りのごはんを食べさせる
などがあります。
薬だけ飲み込ませる
ごはんとともに薬を飲んでくれないのであれば、直接薬を飲ませるしかありません。
こちらは少し慣れが必要になります。
その代わり、成功すれば確実に薬を飲ませることが出来るという利点があります。
僕が実際に良くおすすめしていた方法は以下のものです。
錠剤
- 押さえる人を用意する
慣れないうちは体を押さえる人と、薬を飲ませる人に分かれた方が無難です。
↓ - 上を向かせる
上を向くと、自動的に下アゴの力がゆるみます。
(人でも同じです。試しに上を向いてみてください)
↓ - 下アゴの前歯あたりに指をかけて口を開かせる
前歯のあたりは指がかけやすく、噛まれにくいです。
アゴの力がゆるんでいれば結構簡単に口が開けられます。
↓ - 素早くノドの奥に薬を入れる
その状態で、ノドの奥に薬を入れます。
指先に錠剤を載せて、指を突っ込む形で入れるとやりやすいです。
放り込むとコントロールミスで失敗する事が多いです…
↓ - 素早く口を閉じる
きれいにノドの奥にまで錠剤が入れば、そのままでもすぐに飲み込んでくれます。
少しズレてもすぐ口を閉じてそのままにしていれば飲み込んでくれます。
粉薬
- 準備
スポイトを用意するか、もしくは注射器の筒の部分を動物病院でもらうと良いでしょう。
↓ - 飲ませる直前に、粉薬を水で溶く
水の量に決まりはありません。適当です。
多い方が溶きやすいですが、飲ませる量が増えていきます。
少ないと溶くのは大変ですが、飲ませる量は少なくなります。
水以外にも、シロップ、スープなど愛犬にとっておいしいもので溶いても構いません。
その場合、溶いたものを勝手に飲んでくれることも…
↓
- 水で溶いた薬を吸う
準備したスポイトか、注射器の筒で吸います。
↓ - 愛犬の唇をめくる
上唇を横からめくります。
犬歯(けんし)という一番大きなキバがあるのを確認します。
犬歯の後ろの歯は奥歯になるのですが、犬歯と奥歯の間のスペースが狙い目です。
↓ - 薬を流し込む
先ほどのスペースに薬を流し込みます。
スピードを速くし過ぎると、愛犬がびっくりしますのではじめはゆっくりからやってください。
大抵の場合は、薬が入ってくるとペロペロと舐めだして飲んでくれます。
以上です。
動物病院のスタッフは、恐らくあなたからみたら実にスムーズに薬を飲ませることができます。
でもそれは仕事上、これらを何千回、何万回とやっているからだけです。
慣れの部分が大きいので最初は気楽にやってくださいね。