人に慣らす、病院に慣らす
病院に行くたびストレスでは大変です。
病院でする全ての検査・治療について言えることです。
人や病院になれていないと、何をしてもストレスを感じるようになります。
どんな子だって多かれ少なかれ病院ではストレスは感じるでしょう。
慣れない場所で、家族でもない人間にあれこれされれば怖いのは当たり前です。
でも、犬によってその程度が本当に違います。
- 検査中に嫌がって暴れて呼吸が苦しくなってしまう子
- 薬を飲ませようとすると嫌がって噛んでくる子
ここまでくると相当なものです。
動物病院側もプロですから、出来る限りのことをして犬を落ち着かせようとはします。
でも暴れる犬相手に良い診療をするのは難しいんです。
病院に行くのがストレスでは極端な話、病院に行かないのが一番の治療になりかねません。
僕は「必ず病院に行かなければならない」とは思いませんが、「連れていきたいのに行けない」というのは不幸な状態だと思います。
そうなりたくないなら、病院や人に慣らしておくのが一番です。
結局のところ、しつけの問題です。
現場で見ている人しか分からないと思いますが、
- 人や病院に慣れている子が病院でいかに得をしているか
- そうでない子がいかに損をしているか
何度も目の当たりにして、しつけは元気なうちからやっておいた方がいいなと強く思うようになりました。
しつけのメリットは心臓病の事だけにとどまりません。
あなたには愛犬のしつけをされる事を強く強くおすすめします。
最近はしつけの専門家の方もたくさんおられます。
分からない方はそういうプロの方に教えてもらいつつ、しつけをすると効率的です。
多くの犬を見てきて、お金を払ってでもちゃんとしたしつけの仕方を知っておいた方が得だと思います。
僧帽弁閉鎖不全症は高齢になってから見つかりやすい病気です。
そこからしつけなんて…という気持ちもあるでしょう。
でも僕は13歳からしつけ教室に通ってお利口になった犬を知っています。
鉄は熱いうちに打てといいますが、人も動物も始めるのに遅いなんて事はないようです。
しつけ教室とまでいかなくても、健診などで病院を訪れて出来るだけ人と病院に慣らしておくというのも有効です。
僕も診療で犬を預かるときは、よくおやつをあげて病院好きになるよう懐柔工作を行っています(笑)。
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